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「仁王君何してるんですか?」
「おまんの顔見ちょるんよ。綺麗やねぇ」
「それはどうも。…「同じ顔」でしょうが」
なにもこんな所で言い出さなくても、
と柳生は呆れ声で応えた。
何気なく発した質問の不用意さに自分の頭脳を軽く疑う。こんなに単純な構造ではなかったはずだという自負がある。
夕暮れとは言いがたい埠頭の道、群青ではなく金に染まりきってもいない波を目にしながら、ふと隣のチームメイトが自分と同じものを見ていないことに気付いて声を掛けた。
予想などしなくとも分かりきった答えだろうに、うっかり聞いた自分が情けない。
案の定ニヤニヤと会心の笑みを浮かべるチームメイトに、しかし開き直って皮肉を付けるぐらいの余裕はあった。
「のぉ、綺麗な海見ちょると、飛び込んでみとぉならん?」
付けた皮肉に『それは俺もかっこえぇ言うこと?』と嘯き、柳生の目線と入れ替わって波を見やる仁王。
「そうですね…しかしそんな風にはしゃぐ年ではないですが」
「………おまんは幾つじゃ…倍はいけると思うぜよ;;」
「倍でもあなたなら出来ますよ」
「そしたらおまんもじゃろ」
したり顔で笑う白髪にも波が映って、もう飛び込んだあとのようではないかと柳生は目を細める。仁王の白髪に反射する波間の光が眩い。
綺麗な波。
飛び込みたいと言うより吸い寄せられる眩しさを感じるけれど、とその髪を眺めていれば、
「…柳生、飛び込んで良か?…ちゅうか飛び込む」
「え?」
しまった。またやってしまった。
たった今、自分の不用意さに頭を抱えたばかりではないか。
「仁王くん…」
「温(ぬく)か海じゃ」
温かいのはあなたです、
とまた声に出さず言葉を返してみる。
一旦試合となると怜悧で狡猾なプレイヤーだけれど、コートのラインを出てしまえば、駆血帯を外した瞬間のように血が走りだす彼。
「仁王くん…」
そんな声音に聞こえたのか、柳生の呟きに仁王は慌てて、しかし離れがたそうに腕に空間を入れた。
「…す、すまんの…」
思いのほか素直なパートナーに柳生は
彼も大分自分の言うことを尊重するようになってきたな…
と思って、そんな仁王の変化に笑った。
けれど仁王にしてみれば、ただでさえ離れがたい相手に艶やかな微笑みを見せられて、勘弁してくれと冷や汗をかく始末。
そんな仁王を意地悪くもこっそり堪能してから、柳生は彼の後ろを指差した。
「向こうをご覧なさい」
「ん?…おぉ、フェリーぜよ!あれはでっかいのぉ」
「ねぇ?ここは皆が旅の終わりと別れを惜しみ、再会と門出を祝福する場所でしょう。だから少しだけ、私たちがこうしていても大丈夫ですよ」
にっこりと微笑って、仁王の肩に両腕を乗せる柳生。
――皆、自分の変装を底無しと言い、変装に合わせるテンションの変わりように目を見張っているけれど、そのダシにした男の方が何枚も上手だったということを言ってやりたいような言わないでおきたいような、むずむずした感覚が軽い重さを感じる両肩に蠢いた。
この男の躾に無意識に従って離しかけた手だというのに、これではまるで
(入れ替わっちょるぜよ…)
遠慮もためらいもなく頬に寄せられる栗色の髪に、仁王は謎解きを放棄した。どうせ結局は自分が仕掛けたことの結果なのだ。
さらさらと風に遊ぶ髪に指を通す。
頭と背中を引き寄せられて、柳生は居心地悪そうに瞼を伏せた。
人影は見えなくともこんな往来で、最初は彼の軽口にすら眉をひそめたと言うのに…自分が仕掛けた状況なのは分かっているが、やはり自分は彼にはなりきれないのだなと思う。
「…仁王くん、あの……仁」
「うん、そろそろ帰るぜよ」
柳生の思考をなぞろうと思えば、それは時に至極簡単な事で、今の彼は非常に読みやすかった。
今度こそ体を離してラケバを背負い直す。
肩口のブレザーに乱された栗色の髪をさらりと撫でると、愛しい相棒の口元がふわりと微かな弧を描いたのは本人は知らないだろう。その眼が引き寄せられるように仁王の指先を追っていたことすら気付いていないだろうから。
踵(きびす)を返して先に立った。
「行こか」
「はい」
すぐに綺麗な足音が続く。
半歩後ろまで追い付いてきたところで、その右手を掬った。
「!仁王君!」
瞬間、体を強張らせ手を引こうとする予想通り過ぎる反応に、仁王は嗤う。
首筋まで真っ赤に染めてたじろぐ柳生の右手を、絡め取る。
困惑の表情でこちらを伺ってくる相手に笑ってみせた。
「行こ?」
「……はい」
繋いだ手を隠すように腕と体を寄せてくるのは余計目立つのではないだろうかといつも思うが、もちろんそんなことは言ってやらない。
左腕で、肩で感じる温かさに仁王は歩を早めた。
ぴったりと横に並ぶ柳生は、耳を染めて黙ったまま。。
to be continue…
=============
久し振りすぎるSSうpごめんちゃいー!!!です!!!
しかも28ね!
オマエ四天サークルじゃないのかよっていうね!!
しかも続くっていう…ね…!!
続け…たいなァ…www
もうね、2年ぐらいちまちまちまちま書いてたんですよ…ケータイの未送信が積もり積もって(=u=;)
テニミュのたびに282爆発して書き進めてきましたwww
他にも積もり積もったSS仕上げたい…前に、スパークの原稿やりますww
ではアデュー!!
はるくん が
バネさん に 変わったのは
いつからだったろう。
あぁ、そういえばアイツが小6の初めのとき。
中学に上がった俺らは、サエが はる から バネ って呼びだしてた。
それを初めて聞いたアイツはすごくびっくりした顔で、そのあとちょっと下を向いて、小さな声で
何かカッコイイ。
て言ったんだった。
俺は笑って、柄にもなく年の差を感じてるみたいなアイツの頭をぐりぐりなでて、
バーカ、俺はカッコいーんだよ!
っつって、
おまえも呼びたきゃ、好きなよーに呼べよ
って言ったら、
アイツはちょっと俺を見上げて、真新しい学ランをじっと見て、それから自分の肩に引っ掛かってる痛みまくったランドセルの肩ベルトを握って、
……まだ、いい。 はるくん・で、いい。
とてもいいとは思えない声でそう言ってた。
背伸びしたい気持ちとこのままでいたい心と追いついて並びたい寂しさ。
そんなんが全部ごっちゃになってるのがまるっきり顔に出てるから、俺はいつもみたくがしっと肩を組んで
よし!じゃーお前が俺をバネって呼ぶよーになったらお前のあだ名も考えねーとな、ヒカル!
って組んだ腕に体重かけてのしかかってやったら、
えっマジで!?
ちょっと目を輝かせてるから俺は更に可笑しくなってアイツのあちこち向いたくせっ毛をわしゃわしゃかき混ぜてやったんだっけ。
おうマジで!そんで今度は剣太郎を驚かせてやろーぜ!
おー!それいい!カッコイーの考えてくれよはるくん!
超笑顔で肩を組み返してくるアイツはもう完ペキにいつものテンション。
俺たちはいつもと同じに、春休みの前と同じように騒いでふざけて、笑って、がっつり寄り道しながら家に帰った。
変わらない俺らでも、少し変わっていくところ。
些細な変化は無いも同じ。
これから何か変わっても、 友達・仲間・先輩後輩 そこにカテゴリーが増えていくだけだから。
一年前に初めて見た、校門の前の看板。
紙の花で縁取られた「入学式」の文字の向こう。
まとまりのないくせっ毛を揺らして走ってくるアイツを、
俺は春休みと同じ笑顔で迎えた。
END
・・・・・・・・・・・
初書きのバネさんでーす。バネさんとダビくんです。
私は世に逆らい、バネダビ派ですが…コレはそのニュアンスがないのでどなたでもお召し上がりになれるかと思います(笑)
六角っ子達の関係がすごく好きです。変わらないで欲しいなぁ♪
タイトルは立海ミュの歌からチョイスしてアレンジ☆
歌もタイトルも好きでございますー(^U^*)
「「嫌や!!」」
「あんたらが嫌言うても仕方ないやろ」
「嫌や!絶対嫌や!!」
「幼児みたいなこと言いなや謙也。何やの、もうすぐ中学生なるくせに」
「………」
「ほなお母ちゃ」
「あんたが言うてもあかんからね翔太」
「「………」」
『眼鏡の理由』
「あれ?謙ちゃんは?」
「あぁ〜あのアホね、性懲りもなく拗ねて絶対来ん言うて聞かんから置いてきたんよ」
ほんまガキでどうしようもないわ・
って母親達の会話を聞きながら、ホームに入って来た列車の番号を確認した。
「侑、これ先に運ぼうや。お母ちゃん待っとったら発車してまうわ」
「うん。ほなお姉そっち側持ってや」
直前まで必要やった荷物をまとめたバッグやらトランクやら、ホームに積んだのをお姉と持ち上げる。
「なんでまだこないに荷物あるんやろなぁ、全部送ったはずやのに。ちょっと翔太ぁ!あんたも手伝うて!」
……ほとんどお姉とお母ちゃんのやろ…
万里子姉ちゃん・翔太の母親な?万里子姉ちゃんと一緒に見送りに来た翔太は、少し離れた所に立ったままや。急にお姉に呼ばれて、びくっと体を震わせた。
翔太と二人がかりで荷物棚にボストンバッグを上げる。
ずっと沈んだ顔なんが可哀想で、何や言うてやろうと思って、けどありきたりのセリフしか浮かばんから結局棚を見上げた。
「翔太、そっちそれじゃ落ちるで」
「侑士」
駅で会うた時から母親の後ろを陣取って、まともに顔も上げないこいつの呼ぶ声は、予想通り俺の方に向かへん。
「何や?」
「また転校なんやな」
「せやなぁ、今度は大分遠いけどな」
言いながらふっと、『東京』を感じる。あぁ、ホンマ遠いなぁなんもかんも。
「…転校やったら、またよそに行くこともあるんやろな」
おいおい、まだ行ってへんのに次かいな!いやいやそろそろ落ち着きたいねんけど…
「そうかも知らんし…どうやろなぁ、俺推薦やし、途中で親が引っ越しても残れるようにしてくれるかも知らんしな?」
あのセンセイならやってくれそうやしな。
スカウトに来たときのセンセイと、見せてもろた設備を思い出して軽く血が沸き立った。あそこで、もっと強くなる。
「侑士も引っ越して!」
「え?」
氷帝に飛んどった意識を、割る翔太の叫びに、瞬間引き戻される。
「もし関西転勤なったら、侑士も一緒に帰ってきてや!」
「翔太…」
悲痛な声に慌てて振り向いたら、視線がぶつかった。全然上がらへんかった目が俺を刺すみたいに…
「謙は四天宝寺行くやろ、四天宝寺ってテニス強いやん。侑士ももし転校なったら四天に来たらええやん」
せや。。小学校の最後にここ戻って来れて、俺かてそのつもりやった。おまえと謙也と三人で、華月出たらオモロイやろなとか、もし、事情が、お父ちゃんの転勤だけやったら、、
「そうやのうても…寮とかあるのに…」
「……………」
そう言ってまた顔を伏せたその顔を、目を、ちゃんと見れへんのは自分もやと気付いて鳩尾の上らへんが詰まった。
今まで何度も見てきた表情(カオ)や。こいつらのも、他の色んなところの同級生達のも。
「あ、もしもし麻衣?うんうん、今新幹線!あと10…じゃなぃ、8分で出るよ〜。ね〜久しぶりだよね!遊び行こうね、そうだこないだの渋谷のさぁ…」
イントネーションも流暢に標準語を操るようになったお姉は、転入試験で上京したときに、高校で偶然2コ目の転校先の同級生と再会しとった。
そら、東京行きを誰よりも心待ちにしとるっちゅー話や。
「翔太、もう降りんと。荷物ありがとうな」
「……うん…」
万里子姉ちゃんに挨拶するのに、デッキで嬉々と話し込むお姉の前を通り過ぎて二人でホームに戻ると、出発時刻に気付いたお姉も名残惜しそうに電話を切って降りてきた。
「ごめん!もう出るから一旦切るね、えっうん3時ぐらいに着くよ、改札前ね!ありがと〜♪じゃぁあとでね〜」
…名残惜しいって…今日会える子なんやろ。
今日から毎日。
「顔上げや翔太、元気出し!夏休みには帰って来るし、いつもと同じやん」
そうや、いつもと同じ。
こいつらとこうやって別れるんも、また出会う新しい同級生と別れるんも。
「…東京なんて…俺らには遠いわ。侑士っ」
「!」
あかんことをするようにこっそりと、でも力強く指先を握られて、見上げてくる水分の多い目で、まるでここに縫いとめられた気持ちになる。
「なぁ侑士、今日なんで謙来んかったかわかるよな?」
「………うん」
「来られへんねんあいつ!来たいけど、来られへんねん」
「……うん」
「来たら絶対、行かんとけって言うてまうから、来られへんのや!俺かてめちゃめちゃ迷ったんやで!」
「…うん」
「「侑士っ…」」
「「!」」
ぴったりと重なった声に、翔太と同時に振り返った。
「「謙也…」」
はあはあと息を切らして、来んはずの奴がおった。
発車ベルが鳴り響く。
「侑士…」
膝に手をついて、一歩ふらついた。猛ダッシュで来たんやな。まだ寒空の3月に、顔真っ赤にして汗かいて。呼ぶ声の先は、肺が痛うて続かんかったのか胸が痛うて続けられへんかったのか。
どっちにしろ、ケリつけてやらなならんのは、俺やろ。。
「謙也、ほな行くゎ「侑士!」」
元気に“行ってきます”言うたろうとした声を、謙也が大きく打ち消しよった。
肩で息をしながら謙也は、顔を上げて真っ直ぐ俺を見ると、大きゅう笑ってみせる。
「東京、気張りや!」
大人になったやん(笑)
「謙也…うん、自分もな!」
安心したで?
発車ベルに急かされて、デッキに上がる。
閉まったドアの窓を振り返ると謙也と翔太が仲良う並んどるのが見えた。
翔太が謙也の手をぎゅっと握っとる。
寂しがりやな・と思って目線を上げたら、俺の視線に気付いて翔太は少し口角を結んで顔を横に振った。その目は俺の視線と、まるで一本の棒になったかのようで
「何…」
無言で訴える翔太の顔に促されてみると、
「けん……」
あの笑顔の代わりに、謙也の顔を覆う、涙。
何やねん、転校ぐらいしょっちゅうやないか…
「謙!謙也!!」
思わず、呼んだ。
窓越しで聞こえへんから、声には出さんかった。…のか、出されへんかったのか。
気付いた謙也が唇を震わせても、動き始めた列車にはホームからの声は届かへん。
思わず走り出しそうになった謙也の手を翔太が止める。
あぁ、それであないぎゅっと掴んでたんやな。
こいつらと別れるんは六回目、いろんなとこの仲間と別れたんも六回目。
「そないな顔…もう見てられへんやん…」
七回目の仲間とはもう別れたないけど、こいつらとも一緒におりたい。
「ここに…居りたい…っ」
両目を真っ赤に腫らした二人が、どんどん小さくなってく。
こないな日をあと何回繰り返すんやろかと思ったら、背中が冷たくなった。
「俺がさせとんのやろ、あの顔…もういやや…」
誰のも、嫌や。
とうとうホームも見えんようになって、貼りついとったドアから離れた。
席に戻る気も力も抜けてそのままデッキに座り込む。
「翔太…必死やったな…」
「謙也……あないに泣くの…初めてやん」
窓越しの泣き顔は反射で少しぼやけてて、冷たいガラスが沸き立つ気持ちをクールダウンさせとったけど。
もしこのドアが無かったら、何も考えんと新幹線降りとった。
後先なんて知らん、駆け降りて、抱き締めて、どこにも行かんここにおるって言うて、腫れた目蓋にキスしてやりたい。
「キスは驚くやろな…あのアホ」
その様が目に浮かんで、ちょぉ笑えるやん。
「結局最後まで気付かへんねんもんな〜…」
なんでそないに悲しいんか、まだ分かってへんやろ??
テニスを取った。
翔太の言うたこと、分かっとる。
転勤はれっきとした理由やけど、残りたい言うたら残らせてくれる親やっちゅーのも分かっとる。
謙也の気持ちを、信じとるから。
「ごめんな…謙也…」
もうちょい、甘えさせてや。
もうちょい、強うなるまで。
END
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
謙也ハピバ!で小説載せてみた☆けどメイン侑士でスンマソン;;
つかギリギリ3月間に合った~~Σ(=□=;)
謙誕日なのにメイン侑士ってゆー(*v*;)
侑謙話ですが、この時点では
侑←謙なんだけど謙也は気付いてなくて、侑士は気付いてるけど黙ってるって状態です★
ややこしいね…(=u=;)
それはもう本気で聞き飽きたって言うたら、お前にはめちゃめちゃ嫌みやなって言われるんやろうけど。
これ以上もう一回だって聞きたくないねん。
お前の声でそれを。
「白石ィ〜〜。今日もぎょうさんやでぇ。人数だけな」
お昼の放送から帰って来た忍足が、腹の底からうんざりを噴出させながら親友の頭を軽い紙束ではたいた。
ぱしんと鳴った頭上を見上げればパステルカラー率90%ぐらいの色とりどりの洋封筒が数枚その手に握られている。
「もぅいらんわ…」
ぶっきらぼうに右手を振って肺の空気を根こそぎ吐き出すと
「うっわむかつく溜め息!こっちかてうんざりやおんなし質問ばっか!」
あらかさまに嫌な顔をして忍足は白石の前の椅子に勢い良く座り込んだ。
「コレはオマケやでほんま。口頭の質問の方がはるかに多いんやからな?自分がちゃんと答え用意せえへんからこっちが大変になるんやないか」
女子のお決まりの質問に白石が答えを用意しないので、伝言役にされた友人達は皆その場を治めるのが大変らしい。
ぐったりと机に寝そべった白石の手元に洋封筒の束をぞんざいに押しやる。
「せやかて〜」
「早よ模範回答決めぇや。たった3つやんか」
ほれこれだけ・と忍足が続けようとする質問。
わざわざ聞かずとも良く知るその3つに、白石の背中に冷たく電流が走った。
もぅ言うたらあかん。
一回だって聞きたくないんやって。。
「『白石先輩て付き合うてるコいてはるの?』『白石くんて好きなコおるの?』『白石ってどんなコが好きなん?』」
お前の声で それを 。
「はいーお答えをどうぞーモテ聖書様ー」
答えなんかとっくに、聞かれる前から決まっとんねん。
予鈴の音が、何故か引き金になった。
「わかった。ほないっぺんしか言わんから覚えてや」
チャイムの余韻が消えないうちに、教室がガタガタと騒がしくなる。
「おっ!何や答えあるんやないか〜よっしゃ早よ言い!」
これで難問から解放されると言わんばかりに声の弾んだ忍足の周りも、椅子を引く音とクラスメイト達が交わす会話が飛び交った。
いっぺんしか言わないと明言された白石の言葉を聞き逃してはいけないと、身を乗り出す。何せ自分が聞いたら自分が教えてあげなければならない。伝言役として捕まる友人達に。
「ほな、『付き合うてるか』はイエス『好きなコおるか』もイエス『好みのコ』は、」
「じっぶんホラ吹きすぎやろ〜!」
ぱっしーーん!
淀みなく並べられる模範回答のいい加減っぷりとベタさに、忍足は自分が預かってきたラブレターの束で白石の頭を思いっきりはたいた。
「付き合うてる〜ゆうて『誰と!?』『ラケットとです』って答えさせられたら殴られんの俺らやねんで!ホラは控えめに――」
「謙也、まだ答え終わってへんで。ちゃんと聞き」
「吹こうや――ん?あ、スマン、何やったっけ?」
「『好みのコは』」
「せやせや、あ、メモとっとこ」
携帯を取り出しメール画面に質問と答えを打ち込む忍足を待って、最後の質問の答えのために口を開く。
「はいはい、ええで!『好みのコ』は?」
忍足の眼も耳も右手の親指も、一言一句間違えずにメモるために全神経が白石の口に向いている。白石はひとつ、大きく息を吸った。
「アホかと思うほど元気で明るくて、後輩にどつかれてもめげなくて、マッハで走るテニスが大好きな俺の前の席に座っとる茶髪でショートの同級生や」
早打ちを誇る指が止まる。
「謙也、ちゃんとメモとったな?」
「……ホラ、吹きすぎやって言うたやろ」
淡々と回答を並べたトーンを変えることもなく、確認するくせに忍足の携帯画面を見ようともしない白石の、口元に固定させていた視線をその目まで押し上げた忍足の目が、胡乱な空気をぶつける。
「ホラ吹いとるように見えるんか」
が、視線を合わせた白石の眼も、負けないくらい剣呑だった。その鈍さに、忍足は思わず身を引く。
「…見えるわ」
しかし白石の眼には一度合わさった視線は外させない力があった。
「ホラ吹きはどっちやねん。見えとったら自分、さっきのみたいに笑い飛ばすんちゃうの」
「……」
瞬きも許さない眼光。
僅かに後ずさった忍足へ、今度は白石が知らず身体を乗り出していた。
唾を呑む音が同時に響く。
「…謙也、何で――」
「た、タチの悪すぎる冗談やっちゅー話やろ」
カラカラになった瞳が痛い。
徹底したマークを外せない目を叱咤して、忍足は無理矢理瞬いた。急激に水分を取り戻す瞳。
―――と、思わぬ量の涙に視界が歪む。
「!」
その事態に息を呑んだのは、白石の方で。
…ちゃうやろ、これは眼球を守るための生理現象や。
……っ言うたかて、あかんっっ…
勇気があるとか無いとか、理屈めいた物は一瞬でどこかへ消え去った。
携帯を握ったままの忍足の腕を掴む。動作は、既に脳と連動してはいない。
いつの間に本鈴が鳴ったのか、2組からも両隣からも廊下からも喧騒は消えている。
「謙っ、也、好きや」
『白石くんて好きなコおるの?』女子からの質問を伝えた忍足の声が
「俺と付き合うて」
『白石先輩て付き合うてるコいてはるの?』脳髄に反響してがんがんと響く。
「…っそな、冗っ」
「冗談とちゃう!!」
再び瞬きの機能を忘れた忍足の目を見据える視線は、最早〈睨む〉に近い。
「もう、我慢でけへんねん。お前が手紙持ってくんのも、お前の口からその質問聞かされるんも」
けれど、寄せられた眉根は懇願の様相を含んで。
「質問の答えは全部お前なんや。せやけど、最初のだけは……」
視線に負けたのは白石の方。言い淀んで瞬く。その視界で、忍足の唇が戦慄いた。
「……ほ、んまに、ええのんか、俺で…」
「けんや、」
聞こえてきた微かな音に、はっと顔を上げる。
「自分、アホかと思うぐらいモテとるのに、かわいい子ぉもキレイな子ぉもぎょうさん寄って来るのに、俺、」
思わぬ量だと思った涙は、決して不意のものではなく。
椅子と机がぶつかる音が閑散とした教室に響いた。
白石のカッターシャツの肩口が温かく濡れていく。
「謙也っ、スマン、ずっと嫌な役させとったんやな…ホンマにアホや俺、なんも見えてへんかった…」
「白石っ、」
シャツに吸い込まれてくぐもった声は、きつく抱え込んだその頭から直接振動して白石の鼓膜を揺らした。
「ずっと好きやってん。俺と、付き合うてや…」
・
・
・
「せやけど、結局女子には答えられへんよな?」
「や、言うてもええんちゃう?ほれ、うちには小春とユウジおるし」
「あ〜せやな〜ほなそれでいこ!みんなに聞かれたらそう言って切り抜けるように言うとくわ」
「よろしゅーよろしゅー♪」
END
………………
前半を作ったのはいつになるかな…orz
今日、「笑い飛ばすんちゃうの」のあとを一気に書いたので、ぶっちゃけ推敲も何もあったもんじゃありません
時間軸的には、「Treasure」と続く感じです。
宝物→宝石 …どんだけ乙女なタイトルなんだ!!って吹き出す通り、めっちゃ乙女な謙也に笑いが起きますね
掛けたい相手に電話を一発で掛けれるんや。
そう、着歴画面を見んでも外すことないんやで。
「あ、侑士?」
ワンコールも鳴らないうちに出てくる相手。
メールより電話派の侑士は、ケータイをどこかに置きっぱにする事が無いらしい。俺はしょっちゅう、ケータイを携帯せんでどないすんねん!って叱られるから、そこら辺は感心しといてやろうと思うわ。
『おー、今な、帰りやねん。もうちょぃで家なんやけど』
「はぁ?今帰り?遅ない?」
寒そうに、はーっと吐く息と傘に当たってるらしいぱさぱさという音が聞こえてくる。
ぱさぱさ……雪降っとんのかい。
『うん、部活の後に話し合いがな…今年も手に負えへんから、テニス部でやろうっちゅーやつの内容を…』
「は?なにそれ?」
主語が抜けた話に、頭を捻る。
やから普通に聞き返したら、笑い声が返って来よった。
『スマンスマン、バレンタインの話や。俺らとても自分だけでホワイトディでけへんから、跡部から〜とか俺から〜とかやのうて、テニス部からって事にしてお返ししてんねんやんか。そのプレゼントの中身の話し合いやねん』
去年はキャンディにしたから今年はクッキーで落ち着いたんやけどな〜
…って笑い声まじりの侑士の話を聞いとったら、
なんやこれ…
俺のとこも雪降ってきたみたいなんやけど…
『謙也ー?何黙っとんねん?寝とんのか?』
受話器の向こうの呼びかけにはっとする。
「ね、寝とらんわ!な、何や自分、ソッコー自慢か!」
しまった。つい、いつもの喧嘩腰になってもうた。
『こんなん自慢してもしゃぁないやろ〜俺の一人勝ちなんやから〜』
受話器の向こうの東京で、侑士が軽い笑い声を上げとる。
傘に当たる雪の音はいつの間にか消えて、板を踏む足音みたいのが…家に着いたんやろか。
暖かい家に入った侑士と反対に、俺の周りはどんどん冷えてくる。
なんや、凍えそうなんやけど…
『謙也の分は送ったろか、それとも春休みに会うた時でええ?』
…は?
「は?」
え、間抜けな声?じゃかぁしぃ!驚くに決まっとるやろコレ、話さっぱり分からんやろがコレ!!
俺の分てなにが!?
『は?・って何やねん、ホワイトディの話やっちゅーとるやろが。送るんでええよな、春休みやとばたばたするしな…』
「っちょ、ちょちょぉ待てや!」
話先行き過ぎっちゅー話やで!
「な、何で!?何が俺の分てなに!俺……」
バレンタインなんて贈ってへんのに。
そもそも、そないな事出来るわけあらへんて思っとって…
友チョコやとか色々、やろうと思えば出来たけど、それでも俺にとっては余計むなしくなるんやないかて思てでけんかって。
俺、本気で、
「ホワイトディの話やろ、何で俺が出て来んねん」
『この電話、バレンタインメッセージやろ』
「バ……」
なんやコイツ、何言うとんねん。
『日本のバレンタインて何する日か知っとるか?』
アホな質問が聞こえるけど、俺の頭はそれを上回るアホさになっとるっちゅーねん。
日本のバレンタインてアレやろ、告白する日やろ、
「チョコ渡して、告白…」
『せや、何て告白やった?』
「自分が好きです、て…」
好きです、て…
侑士に言うた、いや、質問に答えた瞬間、頭が沸騰したみたいになった。
今俺、言うた。言うてしもたわ。
『そぅや、分かっとるやん。で、バレンタインメッセージの電話やろ、で、せやからお返しの話をしとんねや』
「ゆ、侑士、あの俺、今の…!」
『1か月、ドキドキしながら待っとき』
ほなまたな、と切れたケータイのディスプレイをぼーっと見詰める。
俺の嫌いな待ち時間が、今回はもっと大嫌いになるっちゅー話や。
ソッコー、着歴を押して画面も見ずに通話ボタンを押す。
発歴も一番上、着歴も一番上のケー番。
むしろ同じ番号で埋まっとる。
「もしもし侑士!?さっきのっ…」
いくら2月が短くても、1か月も待てる女子は神やと思うわ。
END
………………
バレンタインネタです。
はい、今頃です。。
すみません。。。m(_ _)m
書いたのはちゃんと2月だったんですよ!!
でもほら、前にも書いた通り、テニミュ時期は優先順位の関係で推敲時間&更新がね…
はい、言い訳ですスミマセン。。
でも、コレはちゃんとタイトルどっかから取って来ないで自分で付けました
…って言えるような代物じゃないですがタイトルの推敲時間はまたなかったっテユー
余計なこだわりは、「シャーベット」を英国スペルにしたこと
でも意味は普通のシャーベットでとって欲しいので、ココに補足しておきます
JUGEMテーマ:漫画/アニメ
偉いやろ?
いやいやちゃうわ、エライ事やねん。
「財前君、ちょぉ時間あるかな?」
きっかけは数日前の午後練のあと。
どやどや部室を引き揚げて門をぐぐったら、そこにいた2年の女子。
呼び止められてちゃんと立ち止まり、
「何、鈴木も中村も二人して」
相手の名前を言った事から2人組の女子が財前と同じクラスやと知れる。
コレで意外と同学年には普通の対応なんや。このツンデレのデレが欠けた男は。
「あんな…ちょぉ場所変えたいねんけど…」
俺らの方をチラ見して落ち着かない女子の目的が何なのか分かって、ここはひとまず囃し立てとかなな!とユウジと目を合わせたら白石に先を越されて
「えぇよ、俺らが先行くさかい。財前、合流せんでええからまた明日朝練でな」
さわやかに気を回す白石の笑顔にホッとした顔になる女子2人。
つまらんわ〜・と言い合いながら歩きかけた俺らの背に、財前の声が刺さった。
同学年の前では出さへん他学年相手の『いつもの』声に近くて、俺らも女子もちょい驚いたのを覚えとる。
「構しまへん先輩。すぐ済みますからそこで待っとって下さい」
えっ・と顔を赤くした女子に向き直り、声を戻して用件を話すように促す。
「悪いな、何の話?」
一歩前にいた女子が友達につつかれた。
「あ、えっとね……あーあたしな、あの、財前君の事、ッす、好きやねん!…あたしと付き合うてください!」
まるでマンガのように真っ赤になって告白する女子を見て、ついついニヤリ笑いが出てまう。
ここぞとばかりにからかってやろうとまたユウジと目配せしたら、こんなギャラリーの中で告った女の子をなんだと思ってるの!と小春にゲンコツを食らった。
「そうか。ありがとう」
財前のありがとうなんて、親しか聞いたことがないんやないやろか。
あまりの衝撃に俺らは白石から師範まで揃って目を丸くし、告った女子はものすごい笑顔になった。
「好き言うてくれるんは嬉しいけどな、俺今テニス関係しか考えられへんねん。悪いけど、お前とは付き合えん。堪忍な」
………デレツン!!??
新しいわ〜!!とまたまたユウジに目をやったら、今度は全員と目が合った。
「財ぜ〜ん、自分ええんか〜?あないえぇ子振って〜」
「せやせや!自分みたいなドS好きになってくれよる貴重な子やで〜!」
「うっさいッス先輩ら」
財前を間にしてユウジと左右から肩を組んで絡み歩く。
クソ生意気な後輩の色恋現場なんておいしいネタに、食い付かん俺らやないで!
「そうよぉ!あら、それとも光ちゃん、もしかして好きなオンナノコvVおるのかしら〜vV」
どきん。
ん?
「いてませんよ。部活でいっぱいいっぱいッスわ」
はぁ〜〜っと溜め息をついて『うざい』を全面に出すクソ生意気な後輩を、まじまじと見てしもた。
何や今の、
どきん。て
そんで何や、
今、ホッとしてたやろ俺。
「何ですか先輩、ジロジロ見んなや」
冷めた目が、いつも通り俺を見下す。
「やー…ぃや、何でもあらへんし」
ごまかすためにユウジの腕ごと財前の頭を乱暴に抱え込んだら、足元を崩したユウジに思いっ切りはたかれた。
翌日の朝練から、そらもう散々やった。
まったく意図してへんのに目が財前を追っている。軽い話し合いで隣に立たれるとビビる。
「謙也さん」・と呼ばれると心臓に悪い。
ここまでくれば、いくら俺でもそら気付くわ。
あの女子の告白がマンガみたいやなんて笑たけど、俺のほうがよっぽど少女マンガや。
「はぁ〜〜〜…どないしょ…」
「ほんまやで。何日やっとんねん。早よどうにかしてくれや。ビクビクオドオドしてからにこっちまでやりにくくてしゃーないっちゅー話や」
ひとの独り言にひとの口癖を使って駄目押しをしてきよる部長にうらみがましい目を向けるも相手はこっちを見てもいない。
6時間目終りのチャイムが鳴って、俺はずるずると教室から引き摺られた。
白石に連行されるように部室に向かっとると、俺らの前に二つの背中が現れる。
元気に跳ね回る金ちゃんと、面倒そうに隣を歩くのは、…財前。
ぽんっ・と肩を叩かれた。
「何や」
「今日はオサムちゃんやし、自分ら自由行動にしたるわ。ケリつけてこんかい。砕けてなんぼやろ」
「白石…」
人がええんか悪いんか分らん笑顔を見せると
「金ちゃ〜ん!俺と一緒に行こ!」
最強の後輩目掛けて駆け出して行く白石。財前に何か耳打ちし、門をくぐって行った。
門の前に、立ち止まったままの財前。
…コレ、あの時と同じ場所やん……
「何スか、話って」
良い方は違えどコレもあの時と同じセリフ。
それに気付いて、ふと背中が冷たくなった。
怖がっとる・俺。
あの女子の時と、同じ会話になることを。
こいつコレやし、俺ウザがられとる頂点やし、更に男同士やし、部活でいっぱいいっぱい言うてたし、億に…いや兆にイチも可能性なんてあらへんわ・って砕けてなんぼや・て思てたくせに。
そのイチがこないに欲しかったんか俺は。
「ちょ、謙也さん?早よしてくれませんか?」
見上げてくる財前の表情が険しくなる。
この顔が、もっと険しくなってしまうんやな……
「財前、あんな、ま・真面目な話やねんで」
「はぁ」
「本気で聴けや」
「分かりましたから、早よ言うて下さい」
舌打ちをされそうな状況に、担いだテニスバッグを持ち直して呼吸を整える。
「お、お前がな、俺ん事嫌っとるのは分かっとんのやけどな、どうしても言うとかな気ィが静まらへんねん」
俺のアホ丸出しな喋りを、黙って聞いとる財前。あくまでもクールなこいつと反対に、きっと俺は真っ赤になっとると思う。あの子みたいに。
「財前、俺な、自分こと、…好きになってしもたみたいやねん…」
……って、我ながらどんだけヘタレた言い方やと思った。
しまった…!・と頭を抱える。
「…アンタ、どんだけヘタレた告り方してはるんですか」
あ、ゆわれた。
「みたいやねん・言われて、言われた方は困るっしょソレ」
そのとおりです。すんません。
「他に言うことあらへんのですか」
他に言うこと……あん時、あの子は何言うてた?
「……俺と、付き合うてくれんか」
言ってしもうた。砕け散るためのキーワードを。
まともに前が見れへんで、情けないけど下を向いて目線をそらす。
「しゃーないスわ。謙也さんが言うなら、付き合うてあげますわ」
ん?
何やおかしなセリフが聞こえたような気ィがしたで?
おそるおそる顔をあげると、今度は財前の顔が見えへん。
「財…前……くん?」
「アンタなら、付き合うてあげます言うたんです。……俺もアンタが好きやから」
ちょっと、聴力検査行ってきてええですか?
日本一の名医がおる耳鼻科でお願いします。
「……マジで?」
「マジです」
目の前のクソ生意気な後輩をまじまじと見ると、耳が真っ赤に染まっとって。
俺は本気で眩暈がした。
「…か、帰ろか…………………寄り道しながら」
「ッス」
まだ状況がよく飲み込めず、頭は完全にぼーっとしたままやけど、とりあえずまずは一緒に下校かなと思て部室に背を向けてのろのろと歩き出したところで、ふと疑問に気付く。
「せやお前、こないだ2年の女子に部活でいっぱいやから付き合えんて言うてたやろ。あれあの子に嘘言うたんか?…お、俺が告ったんは、その…OKしてくれたっちゅーか…小春にも好きな子いてへんゆうたやろ」
「嘘は言うてませんよ。鈴木には『テニス関係』しか考えられんから『お前とは』付き合えんて言うたんです。小春先輩は好きな女子がおるんかって聞いて来たから、いてませんて答えただけです」
涼しい顔でさらりと言ってのけ、
『テニス関係』と俺を指差す。
そ、そんな言葉の綾みたいな…
「…アンタが早よ気付かんから、あないな事になったんや」
「え?」
「アンタ、無自覚過ぎや」
「……………」
のしかかるように、どん・と腕をどついてきた財前に、自分がもう大分前からこの後輩の事を部活の仲間ゆう以上に気に掛けてた事に気付いた。
スピードスターの二つ名、返上せなあかんかな。
END
………………
謙光も大好きです!!
先輩後輩いいよね
…まぁ、先に載せた光謙とどう違うのかっていわれたら返す言葉もございませんが…m(_ _;)m
つーか更新サボり過ぎてすいませんでした!!
ちょっとテニミュ時期に入ると優先順位が
↑言い訳っちゅー話や…