【w kol ashwag fi galbi】
*侑謙…ほのぼの・ギャグ・novel&comic
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内容のチェックにどうぞ!!
*オールキャラCP風味の腐れギャグです(^皿^)b
CPとしては、謙蔵・ちとくら・蔵謙・ひかくら。←全部に白石がいるのは偶然です(笑)
エクスタ部長が天然ボケだったり、逆にエクスタ全開だったり、謙也と金ちゃんが仲良しだったり、総員アホだったりします。
いろいろ詰め込んであるので、アソートパックっちゅー話☆
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[2]
《前半抜粋》
「う〜ん…」
「あら?蔵リンどうしたの?悩む姿もエクスタシーだわぁ〜vV」
「コラーッ小春!浮気か!!」
掛け合いと余計なひと言の応酬、息つく暇さえ与えられない四天宝寺男テニ部室。今日もいつもと同じ喧騒にまみれている中、一人白石が難しい顔をして一枚の紙と睨み合っている。
さすがは四天宝寺生というもので、白石も男前でも『口を開かなければ』という条件がついてしまうが、今はその口も引き結ばれ僅かに眉根を寄せて、頬杖を付く様は正に基本に忠実な格好良さ。
・・・・・・・・・・・・・・・(中略)
「全国大会宿泊表?」
「あらあらアタシ達のところは埋まってるわよユウくん!」
「…そぅや。オマエらはええねん。どーでも。オサムちゃんのアホたれが、ツインルーム取りよったんや。…誰を金太郎と同室にするか…」
「ぁぁ…そこか…」
毒手でも一瞬しかストップしないゴンタクレ。あれを一晩中他人の迷惑にならない程度に抑えておけて、かつそれがストレスにならず自分も試合に備えて十分に休めるだけの図太い人物にしか、務まらない重要任務である。
「せやけど、部長副部長とレギュラーとで9人ですやろ?いっこだけ3人部屋になるんとちゃいますか?」
次代の天才が、3人部屋に放り込んで2人掛かりで繋いでおけばいいと提案すると、
「ほな、3人部屋は金ちゃんと財前とは決定な!書いとこ。ユウジ、紙ちょっ返して」
「いやいややゃゃ、待って下さい部長!!」
珍しく本気で慌てる財前に爆笑が起こる。
「やっぱり師範と千歳に任せるしかなさそうやな…あーそうや、一人は謙也にしとかんとな!金ちゃんがどっか行ってもうたら追いかけてもらわんとあかんわ」
「え・俺?」
急に話を振られて、謙也は素っ頓狂な声を出した。
「何やねん謙也。アホな声出して」
「謙也さんが考え事ですか?うわー、雪降りますわ」
「黙っとれボケ!…な〜白石、俺、部屋いらんわ!侑士んとこ泊まろ思てんねん」
・・・・・・・・・・・・・・・(中略)
「おっ、侑士おった!侑士〜〜!ここや〜!」
「まったく、小学生かいな……謙也ー。見えてるから騒ぐなやー」
申し訳程度に手を振り返しながら口を開いたのは、東京氷帝学園忍足侑士。
「侑士!今日からよろしゅう頼むわ!」
駆け寄ってくる従兄弟に薄く微笑んで、氷帝の天才は四天宝寺の聖書に視線を移す。謙也の後から向かって来た白石は、包帯に包まれた利き手を差し出した。
「お迎えありがとうな、侑士くん。謙也のワガママ聞いてもろてすまんかったなぁ」
「まぁ身内やしな。かまへんかまへん。そっちもおおきにな、いつも謙也が迷惑掛けとんのとちゃうか?」
物腰柔らかに、中3とは思えないワンランク上の雰囲気を纏って挨拶をする忍足(侑)と白石。だが、お互いに全く目が笑っていないのは、クールを気取っているとか言うのとは違うようで。
・・・・・・・・・・・・・・・(中略)
苦笑交じりに溜め息をつきながら、侑士は自分のベッドの横に敷いた布団に潜り込む。その音を耳で追いながら、謙也はぽかんと口を開けた。
「え、…一緒に行かれへんの?」
呆けた声で侑士がいるあたりを見下ろす。
・・・・・・・・・・・・・・・(中略)
こちらを向いて喋っているのだろうが、消灯直後では目が慣れなくて顔が見えない。
ほなおやすみ、と話を切ってしまった侑士を探して、少し目を凝らしてみたけれど、暗闇に諦めて謙也は布団に潜った。
腹這いになると、枕から微かに侑士の髪の香りがする。そこから頭を下ろして、真ん中に丸まった。頭からタオルケットを被って息を殺すように睡魔を待つ。
久しぶりに会った従兄弟の態度に素っ気無い感じを覚えて、謙也はそんな感覚に気付いた自分に頭をひねった。
↓↓↓
後半漫画へ続く☆
《後半抜粋》
【タイトル】w kol ashwag fi galbi〔題訳=あなたへの思いを胸に〕
【規格】B5・28P・85g
【価格】300円
*侑士×謙也です。
時期は全国大会直前〜大会中間頃。前半小説+後半漫画でひとつの話になっています。
ちっちゃいときから仲良し・時には張り合いな従兄弟ズ。だったのに、全国のために東京に来た謙也は氷帝になじんだ侑士の変化を見て戸惑う…何で戸惑いなんか感じとんのやろ?まさか…
って感じの話、侑謙慣れ染めです(>v*)
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[3]
【タイトル】Treasure〔とれじゃー〕
【規格】B5・20P・65g
【価格】300円
*白石×謙也です。
このサイトのテニプリ(文)カテゴリに載せているSSを、漫画にしてしまいました!
私がどうしても絵で見たかったんです(^皿^)v
なのでメインは、小説の通りの「Treasure」なんですが、もうひとつ続きのSS「Jewel」のプレ漫画も描いています。
TreasureもJewelもSSは白石視点のみなので、Jewelの前振り的な謙也視点を描いてみました!
これは、(文)カテゴリには上がらない短編ですので、どうぞ本でご賞味ください(^∀^)ノ
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16102010
なにもこんな所で言い出さなくても、
と柳生は呆れ声で応えた。
何気なく発した質問の不用意さに自分の頭脳を軽く疑う。こんなに単純な構造ではなかったはずだという自負がある。
夕暮れとは言いがたい埠頭の道、群青ではなく金に染まりきってもいない波を目にしながら、ふと隣のチームメイトが自分と同じものを見ていないことに気付いて声を掛けた。
予想などしなくとも分かりきった答えだろうに、うっかり聞いた自分が情けない。
案の定ニヤニヤと会心の笑みを浮かべるチームメイトに、しかし開き直って皮肉を付けるぐらいの余裕はあった。
「のぉ、綺麗な海見ちょると、飛び込んでみとぉならん?」
付けた皮肉に『それは俺もかっこえぇ言うこと?』と嘯き、柳生の目線と入れ替わって波を見やる仁王。
「そうですね…しかしそんな風にはしゃぐ年ではないですが」
「………おまんは幾つじゃ…倍はいけると思うぜよ;;」
「倍でもあなたなら出来ますよ」
「そしたらおまんもじゃろ」
したり顔で笑う白髪にも波が映って、もう飛び込んだあとのようではないかと柳生は目を細める。仁王の白髪に反射する波間の光が眩い。
綺麗な波。
飛び込みたいと言うより吸い寄せられる眩しさを感じるけれど、とその髪を眺めていれば、
「…柳生、飛び込んで良か?…ちゅうか飛び込む」
「え?」
しまった。またやってしまった。
たった今、自分の不用意さに頭を抱えたばかりではないか。
「仁王くん…」
「温(ぬく)か海じゃ」
温かいのはあなたです、
とまた声に出さず言葉を返してみる。
一旦試合となると怜悧で狡猾なプレイヤーだけれど、コートのラインを出てしまえば、駆血帯を外した瞬間のように血が走りだす彼。
「仁王くん…」
そんな声音に聞こえたのか、柳生の呟きに仁王は慌てて、しかし離れがたそうに腕に空間を入れた。
「…す、すまんの…」
思いのほか素直なパートナーに柳生は
彼も大分自分の言うことを尊重するようになってきたな…
と思って、そんな仁王の変化に笑った。
けれど仁王にしてみれば、ただでさえ離れがたい相手に艶やかな微笑みを見せられて、勘弁してくれと冷や汗をかく始末。
そんな仁王を意地悪くもこっそり堪能してから、柳生は彼の後ろを指差した。
「向こうをご覧なさい」
「ん?…おぉ、フェリーぜよ!あれはでっかいのぉ」
「ねぇ?ここは皆が旅の終わりと別れを惜しみ、再会と門出を祝福する場所でしょう。だから少しだけ、私たちがこうしていても大丈夫ですよ」
にっこりと微笑って、仁王の肩に両腕を乗せる柳生。
――皆、自分の変装を底無しと言い、変装に合わせるテンションの変わりように目を見張っているけれど、そのダシにした男の方が何枚も上手だったということを言ってやりたいような言わないでおきたいような、むずむずした感覚が軽い重さを感じる両肩に蠢いた。
この男の躾に無意識に従って離しかけた手だというのに、これではまるで
(入れ替わっちょるぜよ…)
遠慮もためらいもなく頬に寄せられる栗色の髪に、仁王は謎解きを放棄した。どうせ結局は自分が仕掛けたことの結果なのだ。
さらさらと風に遊ぶ髪に指を通す。
頭と背中を引き寄せられて、柳生は居心地悪そうに瞼を伏せた。
人影は見えなくともこんな往来で、最初は彼の軽口にすら眉をひそめたと言うのに…自分が仕掛けた状況なのは分かっているが、やはり自分は彼にはなりきれないのだなと思う。
「…仁王くん、あの……仁」
「うん、そろそろ帰るぜよ」
柳生の思考をなぞろうと思えば、それは時に至極簡単な事で、今の彼は非常に読みやすかった。
今度こそ体を離してラケバを背負い直す。
肩口のブレザーに乱された栗色の髪をさらりと撫でると、愛しい相棒の口元がふわりと微かな弧を描いたのは本人は知らないだろう。その眼が引き寄せられるように仁王の指先を追っていたことすら気付いていないだろうから。
踵(きびす)を返して先に立った。
「行こか」
「はい」
すぐに綺麗な足音が続く。
半歩後ろまで追い付いてきたところで、その右手を掬った。
「!仁王君!」
瞬間、体を強張らせ手を引こうとする予想通り過ぎる反応に、仁王は嗤う。
首筋まで真っ赤に染めてたじろぐ柳生の右手を、絡め取る。
困惑の表情でこちらを伺ってくる相手に笑ってみせた。
「行こ?」
「……はい」
繋いだ手を隠すように腕と体を寄せてくるのは余計目立つのではないだろうかといつも思うが、もちろんそんなことは言ってやらない。
左腕で、肩で感じる温かさに仁王は歩を早めた。
ぴったりと横に並ぶ柳生は、耳を染めて黙ったまま。。
to be continue…
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久し振りすぎるSSうpごめんちゃいー!!!です!!!
しかも28ね!
オマエ四天サークルじゃないのかよっていうね!!
しかも続くっていう…ね…!!
続け…たいなァ…www
もうね、2年ぐらいちまちまちまちま書いてたんですよ…ケータイの未送信が積もり積もって(=u=;)
テニミュのたびに282爆発して書き進めてきましたwww
他にも積もり積もったSS仕上げたい…前に、スパークの原稿やりますww
ではアデュー!!